今、ネットカフェでVシネが見れるのである。その中でも注目が
「本気」
「仁義」
の2作品である。原作者は両方とも立原あゆみ氏である。
わしはこの方の原作マンガは大抵好きであるが、Vシネバージョンはそうでもなかったのである。が「本気」だけは別格である。
この作品はもともと主人公・白金本気がやくざの道に入ってから成長していく過程を描いている作品であるが、Vシネバージョンを見ていると原作同様、役者(石橋保)も成長しているように見える、というかシリーズを追うごとに貫禄が出てきているのである。(首領への道の清水健太郎もそうだったが。。)
が、その「本気」もいったん終わりを迎えたようである。30作目で「第一部完結」となっていた。見てみると確かに最後に「第一部完結」と出ていた。前にも書いたがこの作品は原作と話の内容はかけ離れているし、出演キャラも名前だけ使用して組での立場とか違うキャラが結構いるのである。
その中で一番いやだったのは原作での阿比留次郎がVシネでは既にいないのである。(Vシネでの設定上は修行に出したということらしいが、製作上の大人の事情とかあったのかも知れない←事情はまったく知らないのであくまでも推測)
当然、話の終わり方もまったく違うのである。
原作は、ささいな行き違いから本気の親組織「風組」と本気シンバで形成された「本気組」の抗争中、白血病をわずらわしていた本気が抗争終結のために命を投げ出そうとしたところに「風組」の刺客にさされ、そのまま一人船に乗り死を迎えようとしていたところ、抗争の終わりが宣言され、ドナーが現れ手術すれば本気は助かると全ての話がいい方向に向かったところで終わりである。
Vシネバージョンは本気が子組の親組織である渚組の組長代行になっているところから始まる。本気の直の親、平河知(?→渚組の組長、伊豆にて療養中)の甥が渚の町をシャブとかで汚し、本気側のかたぎとか数人が殺され・・からいつものパターンで話が進むのである。が、今回はちょっと違って悪側の親玉である平河知の甥を殺せなかったのである。親のことを考えると当然である。平河知は本気の苦悩を思い組に帰り組長の座に戻ることを決意する。甥は平河知が道中で見つけて自分のガードに殺させるのである。組長が戻ってきたことを知る本気は組のため自ら身を引くことを決意し一人故郷の帯広に帰るところで終わりである。
この終わり方はこれでよかったのかも知れない。
「No2」の投稿でも言ったが、実の肉親より杯を交わした親のためなら自分自身をも犠牲にできるのが真の任侠道であることがよくあわられているのである。必殺仕事人みたいな話ばかりじゃったが、最後は締めてくれたことに製作者に感謝したい。最近はこういうテーマにした作品が少なくなってきているのだから。。